サーキットのタイムは思い込みの力で出す。そのために必要なのは自分を騙せる根拠。

自分を騙せる根拠が必要な訳ですけれども。

僕はそもそもサーキットのタイムってのは気持ちで出すもんだと思っているので、そのために必要な筋肉やスタミナを自分自身につけたらあとはひたすらイメトレだ。

グラップラーの人じゃないけども、イメトレも本当に真剣に続けて行くとハイサイドを起しかけて冷や汗をかいたり、思わぬところで新しいラインを発見したりする。

そんな話しを誰かにすると大概はネタか冗談だと思われるので、そう思ってくれる人にはそう思っておいてもらうことにしてるのだけど、そもそも僕の草レース人生といえば2012年の筑波TTで始まったんですけどね。

当時誰かが言ってた『筑波は横の繋がりで速くなる』っていう言葉の通り、いきなり始めてみようと思ってもなかなか走行予約も取れなくて、実際に走る機会はそんなに多くなかった。

その代わり、プレステ2のツーリストトロフィーっていうゲームでコースを覚えて、似たような車両で裏ストレートを200m看板でアクセルを抜いた時と150mの時と100mの時と50mの時と…と延々と試して、実際に走れる時に『あのタイミングでアクセルを抜いてあぁだった訳だから、だいたいこのくらいまで行けるはず。でもおっかないからとりあえずプラス25mで！』とかやって擦り合わせていって、とにかく自分に思い込ませるんですよ。自分が邪魔しなければバイクの性能的にはもっともっと奥まで行けるしもっともっと速く立ち上がれるんだって♪

そうこうしているうちに僕の草レースのメインの戦場は日光サーキットになっていて、最近じゃ筑波よりも練習時間が取れない始末なんですよね。

なぜなら2輪の走行日自体がないから。

でも僕は貧乏根性放出系草レーサーなので、やっぱりないものは他で補うし、足りないものは妄想でカバー。
他のサーキットで日光を想定した練習はいくらでもできるので、練習日がなくても前日練習枠だけ作ってくれれば問題ない。

そんで、ハイサイド喰らわしかけて冷や汗をかくほどイメトレできるようになってみると、楽観的なイメージってのがどんどんできなくなって、『あとこれをしたら何秒』みたいなのが、正確すぎるんですよね。

逆に新品タイヤ入れれば何秒出るだろ♪みたいな根拠のない妄想ってのができなくなった。

それはそれで夢のない話しなのだけど、目下日光サーキットでは誰が公式に38秒台に入れるのか！？っていうのがちょっとしたキーワードだと思うんですけども、僕のこれまでの自己ベストはまだ39秒5いくつだか。

正直39秒台の0.5秒はかなり大きいと思う。

これまでのイメージではまだ逆立ちしても38秒台かすりもしない（笑）

そこで、自分を騙せる根拠ってのが必要になるんですよ。僕の場合。

前回のプライドキング初戦からやったことと言えば、スプロケをリアでもう1丁ロングにして、タルくなった立ち上がりは更に早く開けられるラインとタイミングを探した。

スリップサイン間近でアブレーションまで派手にだしてしまったタイヤで、新品タイヤで出した自己ベストのコンマ3秒落ちくらいまでは実際に走って出たので方向は悪くない。

これで前後新品タイヤを組んだらもう少し伸びるだろうけどまだ足りない。
自己ベストを地味に更新することはできるだろうけど、その先の自信が湧いて来ない。

自分ができる範疇であと何ができるかな…と考えたところ、必要な筋肉を確保しつつ、4月の開幕戦から今日に至るまでで体重を3kg絞った。

僕が知る限り乗り手3kgの差はモロにタイムに現れるはずなので、ファイナル変更と合わせてかなり期待値が増した。

本当は5kgくらいは削りたかったとこだけども、これまでの経験ではこれ以上急激に行くと必要な筋肉も削げ落ちるので、あとは残り10日ばかり現状維持で前日練習に臨めれば言うことなし。

…なのだけど、今日会社の命令で行かされた人間ドックによってですね、飲まされる訳ですよ。バリウムという名の異物を。

僕アレどうにもダメで、便秘どころか下剤を飲まなくてもこれ以上無理っていうくらい腹をくだすんですよね。

このままではせっかくこれまで整えてきたコンディションが人間ドックという名の健康診断で壊されてしまう。

脱水症状で体重削れても仕方ねぇんだっつの（笑）