認めた時が負けた時。

先日の日光チャレンジロード第2戦では、密かに別の戦いが行われていた訳ですけれども。

 

その名も『タラヲさんと僕は実際どっちが速いんだ骨肉の争い編』だ。

 

僕はどうやら2stが滅法ヘタらしく、練習走行、予選通してどうしてもタラヲさんに追いつけなかった。

それでも本番になったら判らない。

何があるか判らないのがレースだし、本番の空気で覚醒するってのは良くあるコトだ。（のはずだ。）

 

予選の順位はタラヲさんが8位。僕が9位。

1位と2位の人は頭ひとつ抜け出て39秒台。

3位から8位までが全員41秒台で、僕は42秒の2とかそんなもん。

タイムだけで言ったらどうにもならないレベルなのだけど、それはそれ。20年近く乗ってなかった2st250で走る訳だから、近いペースで走る人の中に入れば勘も戻るかも知れない。

 

そんな淡い期待を胸に迎えた決勝。

場内アナウンスに従ってピット付近に集合してみたものの、誰も来ていない。

 

とりあえずポツンとしているのも何なので、タラヲさんの隣りで談笑でもして待つコトにする。

 

のり『いやぁ…タラヲさん。見事に誰もいませんな』

タラ『そうですな。時間を間違えましたかな？』

のり『他のPRIDE 2に出走する人達はまだウォーマーも外していませんなぁ』

タラ『でもアナウンスでコースオープンって言ってるが…』

のり『そうよなぁ…。ところでタラヲさん、実際僕の方が速いってコトで良いのよな？？』

タラ『いやいやいや、僕の方が速いっつんだYO！』

のり『んな訳あるかいっ！僕のが速いっつんだﾊﾞｰｶ』

タラ『ﾊﾞｶって言う方がﾊﾞｰｶ』

のり『ﾊﾞｶって言う方がﾊﾞｰｶって言ったからお前がﾊﾞｰｶ』

タラ『ﾊﾞｶなんて言っていませんー！』

のり『言いましたー！！』

タラ『言っていませんー！何時何分何秒に言ったんですかー！！』

のり『うるせぇコンニャロウ！やんのかコラァ！！』

タラ『上等だ掛かって来いクヌヤロウがっ！！』

 

 

レースが始まる前に既にﾎﾟｶﾎﾟｶﾎﾟｶﾎﾟｶｯと一戦交えつつグリッドに向かいます。

 

あ、もちろんウソですよ。

グリッドに向かう前にオフィシャルの方から本戦の説明があったのでそのままグリッドに向かった訳じゃないです。

 

ウソってそっち！？

ってコトでですね、PRIDE 2は押し掛けスタートなので、グリッドに着いたらエンジンを停止してバイクから降りてスタートを待ちます。

 

 

フラッグがコース外に出て…シグナルが…消灯！スタートゥハ！！

 

 

『んぬおぉぉぉぉーーーー！！！』と押しますが、どうもお借りしたノーマルNSRはニュートラルで取り回してると物凄く軽いのに、シフトを入れてクラッチを切った状態だとやたらと重い。。

 

1度クラッチを繋いだらまだスピードが足りなくてプスンとストール。

すぐ前のタラヲさんが離れて行く。

 

 

それどころか後続のライダーさんにもジャンジャン抜かれて、焦りつつもう1度NSRを押す！走る！クラッチ繋ぐ！

 

プスン…バラン！

掛かった！！

 

そして飛び乗るのりはし。

 

 

シャーチーホーコーー！

のりはしまさかの最下位転落。

あまりにも焦って飛び乗ったので、打ってはいけないトコを打った。

踏んだり蹴ったりです。ぎゃふんっ！

 

で、昨日のPRIDE 2参戦の目的はタラヲさんとのガチンコ勝負だったので、タラヲさんに追いつかなければ始まらない。

先を往くタラヲさんを視界に捉えつつ何台かパス、1周目を終了。

更にペースアップして1コーナーに進入。

続く左をクリアしてS字に突っ込むと2台転倒者がいた。

 

そのうちの1台のサイドカウルに『内房忍者部隊』のペイントが…。

 

タラヲさんが転倒したトコを初めて見た。

想像以上にショックだった。

 

タラヲさんリタイヤ。

この時点で僕の心は折れた。

 

僕はタラヲさんと競うためにエントリーしたのであって、単独で走って優勝出来ると奢れる程のスキルもなければ練習も出来ていない。

 

タラヲさんが無事なのか判らないままもう1周。

明らかに走りがガチャガチャになっているのを感じる。

 

1〜2コーナーを抜けて問題のS字。タラヲさんがNSRを押してコースを出るのが見えた。

 

この時点で既に僕の血管の中の炭酸がすっかり抜けたというか…。

 

そんで全15周のレースですけども、予選のタイムの通り完全なる一人旅。日光クルージング。

 

自分のR1と前回のTwoBeat25のスパーダと今回のNSR。

バイクによって通れるラインがずいぶん違うもんだなぁ…とか考えたり、それぞれのバイク毎に実際の速度とは関係無く体感速度ってずいぶん違うなぁ…とか、自分のR1で走った時が1番コースが広く感じたりタイムが出てたりするってのは、やっぱり1番馴れてるからなんだろうか…とか。

 

とにかくいろんなコトを考えて、いろんな実験をしてた。

 

そうこうしてるうちにレース終盤。

先頭集団が追いついて来た！

 

これはいけません。

3月のテーテーの周回遅れで号泣事件が頭をよぎります。

 

何が何でも周回遅れだけは断固阻止です。

 

『まずいぞ！このままだとまずいぞっ！！』

『振り絞れ！Bダッシュだのりはし！！』

『上上下下左右左右BA！！！』

 

などとヘルメットの中で大騒ぎしつつ、なんとか周回遅れだけは免れてチェッカーを受けるコトが出来ましたf(^_^;)

 

今回のPride2参戦はタラヲさんと僕、どっちが速いのか！？というネタというかそういう感じだったんですけども、20年前の2st小僧はすっかり回転の人ではなくてトルクの人になってしまっていたというか…。

 

タラヲさんと僕のどっちが速いんだ対決は結果として不成立でしたけども、あのままタラヲさんがリタイアしなければ、僕は手も足も出ないまま負けていた。

 

認めよう。今回だけな。

 

…いや、違うの！

ホントは僕の方が速いんだけど、あの日の朝711で買って食べた明太高菜おにぎりの高菜が奥歯に挟まって、こう…ベロでなんとか取ろうとするんだけどギリ取れないっていうのが気になってコーナーの進入と立ち上がりが甘くなっただけだ！

 

そうだ！そうに違いない！！

楊枝でしーちちちっってやっとけばもっと良い感じにアレがコレでソレがドレ！？って感じだったんだっつんだよぅ！！

 

 

えっと…あのー…。

タラヲさん、まいりました…orz


まだまだこれからなのですよ。
僕とタラヲさんの対決も、ブログランキングの順位も。
 

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