乗り手がヘッポコだから良いバイクに乗っても遅いんですよ。

今日職場の近所でBMWのR1200GSにソクハイの箱を載せてるバイク便の人を見掛けた訳ですけれども。

 

ナンバーは緑じゃなかったんで、個人所有のバイクで仕事をしてるってコトなんだと思うんですけども、ずいぶん思い切ってんなオイ、と。

 

『好きがこうじて仕事になる』ってのはたまに耳にしますけども、それにしてもバイエリッシュ・モトーレン・ヴェルなんとかっていうドゥカテなんとかと双璧をなす高級メーカーのバイクでバイク便やっちゃいますかと。

 

あの人はきっと自分と似たり寄ったりなバイクとの接し方の人なんだろうな、と思うんですよ。

 

僕はあの…サーキットとか走るのが好きなので、自分でミスって転けるコトもあれば巻き込まれて転けるコトもある。

その度にバイクはボロボロになる訳ですけども、外見がどれだけボロくなっても然程気にならないんですよね。

 

その代わり走って止まる部分には人一倍気を遣ってたり、他人には判らなくても尋常じゃない愛着があったりってのはありますけども。

 

見た目云々よりも、そのバイクをそのバイクらしく走らせるっていうコトがまず第一な訳ですよね。

例えばほら、梨本塾でお馴染みの梨本K氏が乗ると、ロクに足のセッティングが出てないバイクでもトミンで26秒台出すっていうじゃないですか。

 

バイクって乗り手が邪魔しなければ、ホントはビックリするくらい速く走る乗り物のひとつなんですよね。

僕のR1もトミンで25秒台とか茂原で46秒台とか出るはずなんですよ。

でも自分がヘタっぴなばかりにパッとしないタイムで走っちゃってます、と。

 

例えばですよ、仕事をしていて本来かなりグッと来るスキルを持っている人がいるとする。

そんでその上司がそれを見抜けなかったとする。

で、その上司がそのグッと来るスキルを持ってる人のスキルを活かせない環境を作ってしまっているなら、それは持ち腐れだ。宝の。

 

僕がやってるのはそういうコトだ。

 

『ホントはもっとあんなコトやこんなコトも出来んだけどな…』って思いながら働くのはただただ辛い。

 

今の職場では正当以上の評価を受けているので僕自身はアレですけども、今までずいぶん辛い想いをしたコトが何度もある。

それを思うとR1でサーキットを走る度に自分が不甲斐ないばかりに辛い想いをさせているような気になるコトがある。

 

バイクを擬人化するっていうのもどうかと思うんですけども、『自分がされて嫌なコトは他人にしてはいけない』っていうのを叩き込まれて生きて来た自分としてはどうしてもそんなコトを考えてしまうんですよねぇ…。